スポーツ歯科とは?
スポーツ歯科とは、「スポーツ医学」の歯科分野です。
スポーツ外傷の予防とパフォーマンス向上を目指し、それらを通じて歯科予防の重要性を専門的立場で啓蒙普及することを目的としています。
また、スポーツシーンにおける「顎口腔領域の外傷予防」、「歯の保護」、「相乗効果」が期待出来るマウスガードを正しい知識を持ってより広く一般の方にも使用していただけるよう活動に取組んでおります。
- ※マウスガードの作製は自費診療になります。
- スポーツ歯科医って何をするの?
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- 1 スポーツ選手のためのデンタルチェック(歯科検診)
- 2 一般的な歯科治療
- 3 歯の噛み合わせや顎関節症に関する相談・治療
- 4 スポーツ外傷事故による歯の破折・脱臼・脱落、顎の骨折などに関する治療
- 5 マウスガードの相談、作成、調整
- 6 スポーツ現場での救護
新札幌いった歯科の活動
新札幌いった歯科では、サポートデンティスト、チームデンティストとしてサッカーや野球のプロチームの歯科検診やマウスガード(マウスピース)の作成をしております。また、ウインタースポーツ選手のサポートもしています。
スポーツ外傷について
スポーツやクラブ活動をしている際に、歯やあごをぶつけて怪我をしてしまうことをスポーツ外傷と言います。
例
- 口腔・口唇周辺部の裂傷(唇を切るなど)
- 歯の破折(歯が折れる)
- 歯の脱臼(歯が抜ける)
- あごの骨折
- 脳震盪
- 顎関節症
それらを予防するためにも歯科検診はとても重要です。
また、マウスガード(マウスピース)を使用して歯やあごの骨を守ることもできます。
平成22年度障害見舞金の給付状況
(日本スポーツ振興センター)
パフォーマンス向上のために
次のようなお口の問題を抱えている場合、口腔顎顔面領域の外傷のリスクが高まります。
スポーツ中のパフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。
歯科検診を受けて、以下当てはまるものがあればお口の外傷予防のためにも治療を受けることをお勧めします。
むし歯・歯周病
むし歯で大きな穴が空いていたりすると、歯に力がかかった時に破折しやすくなります。
また痛みを伴ってスポーツに集中できないなど支障が出る場合があります。
歯周病が著しい場合、歯がグラグラして噛み合わせのバランスが悪くなることがあります。
歯並びや噛み合わせ
歯並びが悪かったり、噛み合わせが悪いと歯の破折・脱臼のリスクが高くなります。
また頬粘膜や口唇を傷つける恐れもあります。
埋伏歯
あごの中に埋まっている歯(埋伏歯)があると、あごの骨を骨折する場合があります。また親知らずが埋まっている場合に周りの歯茎が炎症を起こし腫れや痛みを伴います。
口呼吸
口呼吸をしていると、歯列不正やアデノイド肥大、睡眠時無呼吸症候群を発症する恐れがあります。
またお口を閉じることによって、前歯を外傷から守ることができます。
日頃からお口を閉じて鼻で息をするように心がけましょう。
もし、歯が抜けてしまったら?
もし強い衝撃によって歯が抜け落ちてしまっても、適切な対応により抜けた歯を再植できる場合があります。
抜けた歯を歯科に持ってくる際の注意点
- 歯の根を触らないようにしましょう
- 歯の根を乾燥させないようにしましょう
歯の根の周りには歯根膜を言う大事な膜があります。
歯根膜がダメージを受けると、再植の成功率が極端に下がってしまいます。
もし汚れていても自分で歯を洗ったりせず、触ったりこすったりしないように注意してください。
また根の乾燥を防ぐために、歯の保存液または牛乳に歯を浸けて、なるべく早く歯科医院へ持参してください。
- ※上記の対応をした場合に、必ずしも再植が成功するとは限りません。
スポーツ時の水分補給と歯について
スポーツドリンクやイオン飲料は、激しいスポーツの後や病気の時などに、水分を早く補ってくれるものです。そのため、糖分補給のための果糖やぶどう糖がたくさん含まれていることが成分表示で分かります。
そのうえ、意外にも酸性度が強いため、とてもむし歯を作りやすい飲み物なのです。数値が低いほど酸性度が強いことを示すpH(ペーハー・pH=7が中性)では、歯のエナメル質はpH 5.4~5.5以下で溶け始めますが、スポーツドリンクはpH2~4と強いのです。
マウスガード(マウスピース)とは?
マウスガード(マウスピース)とは、お口の外傷を予防できる効果的な安全装具の一つです。
上下顎の歯の間に弾性の高い材料を介在させ、外部からの衝撃を分散させたり、加わった衝撃力を吸収させたりします。
マウスガード(マウスピース)の効果
- 歯を外傷から保護できる
- 歯で誤って口腔軟組織(唇・頬・舌・歯肉)を噛むことを予防できる
- 自分の歯で相手を傷つけることを予防できる
- 顎骨や顎関節の障害を予防できる
- 頭頸部の外傷を軽減できる
- 外傷への不安を軽減できる
マウスガード(マウスピース)の種類と特徴
様々なスポーツシーンにおいて、外傷を予防するためにプロテクターやマウスガード(マウスピース)の義務化が進んでおります。プロテクターに関しては多くのメーカーがあり、ユーザーも用途にあったものを容易に選ぶことができます。
マウスガード(マウスピース)もスポーツ量販店等で販売されている既製マウスガード(マウスピース)と歯科医院で作製することができるカスタムメイドマウスガード(マウスピース)があります。それぞれの利点・欠点についてご紹介します。
カスタムメイドマウスガード(マウスピース)
メリット
- 適合が良く外れにくい為、外傷予防効果が高い
- プレーに集中できる為、本来のパフォーマンスを発揮出来る
- 競技により形態や厚みを変えることができる
- 歯科医院での調整が可能
デメリット
- 市販の物と比べると比較的高価
- 成長発育期などは定期的な作り直しが必要
市販マウスガード(マウスピース)
メリット
- 比較的安価で、簡単に購入出来る
デメリット
- 適合が悪く、外傷予防効果が薄い
- 外れやすくプレーに集中できない
- 顎関節症になりやすい
- 呼吸がしづらい為、喋りづらい
- 歯科医院での調整が出来ない
新札幌いった歯科の
スポーツマウスガード(マウスピース)について
当院が提供するマウスガードブランド「Shy」のマウスガードは、歯科医院で型取りを行い、歯科技工所がユーザーにあわせて作製するカスタムマウスガードのノウハウを活かしたものです。そのため「違和感がほとんどない。話ができる。」マウスガード(マウスピース)となっています。
さらに、装着感に優れたマウスガード(マウスピース)というだけでなく、独自に開発したグラフィックオン技術を駆使し、マウスガード(マウスピース)に自由なデザインを施すことができます。
これにより、「Shy」のマウスガード(マウスピース)は装着感にも優れ、自分がイメージしたデザインの、世界に1つしかないオリジナルのマウスガード(マウスピース)となります。
ぜひ、既製マウスガード(マウスピース)に満足できない方には「Shy」のマウスガード(マウスピース)を使用してみていただきたいと思います。
- ※マウスガード(マウスピース)の作製は自費診療になります。
「Shy」マウスガード(マウスピース)料金11,000円~27,500円(税込)
(種類によって価格が異なります。)
「Shy」ブランドについての詳しい情報はこちら
マウスガード(マウスピース)のケア方法
マウスガード(マウスピース)を使用したまま放置すると雑菌の温床となり、ニオイの発生、変色を招きます。
また、樹脂が劣化し、マウスガード(マウスピース)の寿命が短くなります。
さらに、むし歯や歯周病といった口腔衛生にも悪影響を及ぼす可能性があり、日々の衛生管理が大切です。
使用後は、唾液や細菌、汚れを落とすため柔らかめのブラシを使用し、軽い力で表面をこするように洗浄します。
マウスガードは熱に弱いため、熱湯などを使うと変形・破損の原因になります。
マウスガードを洗浄する場合は、水かぬるめのお湯ですすぎましょう。
また、当院では専用の洗浄剤をご用意しております。洗浄剤を使用すると殺菌効果が高まるためお勧めです。
きれいに洗浄を行ったら、専用の容器に保管しましょう。
マウスガード(マウスピース)作製の流れ
はじめに、患者様のご要望などをお聞きし、マウスガード(マウスピース)についてご説明します。
デンタルチェック(むし歯・歯周病・顎関節や噛み合わせ)を行い、治療が必要な場合は治療を進めます。
型取り材を使用して上下の歯型と噛み合わせの型を取ります。
型取りした印象材に石膏(せっこう)を流し込み、噛み合わせが確認できる模型を製作します。
当院ではマウスガードブランドShyと提携しており、日本スポーツ歯科医学会認定マウスガードテクニカルインストラクターの資格を持ったマウスガード専門の歯科技工士が作製します。
型取りをしてから約2週間後に、マウスガード(マウスピース)が完成します。適合を調べ、必要であれば細部の調整を行います。
スポーツデンタルハイジニストが在籍
当院にはスポーツデンタルハイジニスト(以下SDH)という認定資格を持った歯科衛生士が在籍しております。
マウスガード(マウスピース)やその他、歯やお口に関するお悩みがあればお気軽にご相談ください。
- ※SDHとは、日本スポーツ歯科医学会が認定している『学会認定資格』で、競技者やスポーツ愛好家の口腔衛生管理指導のほか、マウスガード(マウスピース)などのカウンセリングを行うための資格です。